パースペクティブ・テイキング・メソッド(PTM)について

ここに、一つのリンゴがあります。

ありふれた、よく見るリンゴ。

しかし、視点を変えて見るとそれが単なる果実ではないことに気づきます。

 

例えば、白雪姫にとっては「美味しそうな」果実。年老いたリンゴ売りに同情して買ったのなら、私たちはそれを「優しさの象徴」と捉えることが出来るかもしれません。

では、小人たちにはどう見えるでしょうか。「愛する姫を死に至らしめた、呪わしく悲しいもの」かもしれません。

魔女である継母が見たらどうでしょう。「憎い白雪姫をこの世から消し去る道具」「願いを叶えてくれる重要なアイテム」かもしれません。

このように、私たちが「リンゴ」と呼んでいるもの一つとっても、その物体が表象するものは、誰の視点に立つかによってさまざまです。


私が私でいる限り、りんごは「私にとってのりんご」にすぎません。

でも、もしも「私でない誰かにとってのりんご」を理解することが出来たら…?

人の数だけ視点はあります。自己から他者へ。視点転換のパスポート、手にしてみませんか。


他者理解のための全く新しいアプローチ              それが、PTMです

私たちは、他者視点を継続して持ち続けるために必要な、

より深い思考法と実践の場を提供します。

ベースとなるのは、俳優の演技システムとそのノウハウ。

時代や場所、人種や文化を飛び越え他者を演じる俳優は、

どのように他人事を「我がこと」として捉え、理解するのでしょうか。

 

19世紀末、ロシアで生まれシステム化され、現代における最もスタンダードな演技法をベースに、自分とは全く異なる存在であるターゲット(他者)をよりリアルに多角的に捉え、体感するために開発されたのが

「パースペクティブ・テイキング・メソッド(PTM)」

です。

黒岩教授と共に開発に関わった経験豊かな現役舞台俳優が、PTMをわかりやすく教授します。

 


PTMの習得でどのようなことが期待できるでしょうか

伝える、伝わる力

伝える、伝わるためには相手にフィットした伝達力が求められます。相手を深く理解する力を身につけることで、訴求力のあるプレゼンテーションや、より良いコミュニケーションができるようになります。

信頼関係構築

信頼関係構築のためには、相手が今何を感じ、何を欲しているか、その言動が何に基づき行われているのかを想像する能力が求められます。自分と他者がどのように違うのか、なぜ違うのかを理解し、相手が何を求めているのかを想像することで、他者との協働作業がスムーズに行えるようになります。

隠されたニーズの把握

特に顧客の隠されたニーズを把握するためには、顧客視点でものを見、感じ、考えるという能力が求められます。PTMを用い、自らの身体や感覚を使って顧客視点に立つことで、その顧客自身にもまだ把握されていない隠されたニーズに気づくことができます。